MENU

湧き出る好奇心がこの世界を駆け巡る

学校から帰ってくるなり興奮した様子の息子が、「カブトムシのお墓にね、赤いきれいな花が咲いてたから、かか一緒に見にいこう!」 と、誘ってくれた。

さっそく息子と娘と三人で見に行ってみると、そこには立派な彼岸花がたくさん咲いていた。

カブトムシやカマキリ、金魚にドジョウ…家でお世話をしていた生き物たちが亡くなると、いつも家の近くの桜の木の下に埋めていた。

そんな生きもの達のお墓から咲いた花が、息子はとても不思議でもあり、生き物たちからのメッセージのようにも思えて嬉しく感じているようだった。

「これは彼岸花っていう名前のお花なんだよ。」

と伝えると、「本当だ!火が飛び散ってるみたいだ!」と嬉しそうに息子が答えた。もしかしたら夏休みにした花火を思い出しているのかもしれないなぁ…と、ふふふとなった。



別の日、息子がリビングの出窓をよじ登って窓の外を眺めていた。

窓の外はベランダなので落ちる心配はないものの、軽く声をかけると、「かか、ここに座って外を見ると気持ちいいよー」と返事が返ってきた。

その日は朝から雨降りで、その時も小雨が降っていた。

息子に呼ばれて一緒に窓の外を眺めると、サーっというミストのような雨音と時折り吹くなんとも気まぐれな風がとても心地よい。

「ね、気持ちいいでしょ。」と、ぼんやり言う息子はその後しばらくして、出窓に枕とタオルケットを持ってきて寝そべりながら存分に堪能していた。



思えば息子はいつもこんな風に、私を外へと連れ出してくれているように思う。閉じこもってしまいがちなお家の外へ、そして、色んな生きもの達がたくさんいる自然の中へ。

息子の無邪気さや弾けるような好奇心に触れると、この世界の鍵はやはり、自分の中で自然発生する純粋な好奇心なのだろうなぁと感じる。しかも、それは自分一人だけじゃなく周りの人にも影響を与えていく。

それって、なんて素敵な循環なのだろう…と、この世界の尊い営みにまた一人で胸が高鳴る。

今日も誰かの〝面白い!〟や〝それってなんだろう?〟といった好奇心が、巡り巡っていつかの誰かの悦びに繋がっていくのだろう。




#紡ぐ日々、

/ 𝟤𝟢𝟤𝟦𝟣𝟢𝟣𝟩


ことごと紡ぐ、